東日本大震災

大震災直後から、石油製品の安定供給に向けて、出光では様々な活動を行いました。


1.東日本大震災直後の復旧支援活動

2011年3月11日午後2時46分、東北・三陸沖を震源とするマグニチュード9.0という国内観測史上最大の巨大地震が発生し、直後に津波が太平洋側の東北から関東まで広範囲に押し寄せ、甚大な被害をもたらしました。

被災地へのエネルギー供給は、救援・復旧の原動力。暖房用灯油、緊急車両用のガソリン・軽油を切らしてはならない――。

物流の拠点である油槽所やSSの多くが被災しましたが、使用可能な全国各地の施設・設備を最大限に活用し、人命救助と普及に必要なガソリン、ジェット燃料、灯油、軽油、A重油の供給体制を整え、昼夜を問わない懸命な対応により、東北・関東被災地への配送に努めました。


3月17日には、激しい揺れと津波のため出荷停止となっていた塩釜油槽所が復旧し、タンク在庫の出荷を開始しました。

塩釜港の港湾機能復旧が進んで海上輸送による石油製品の受け入れが可能になり、3月21日、愛知製油所からの内航タンカーを受け入れ、供給を開始しました。

被災地でも営業可能と判断されたSSは地震の翌日から緊急車両を中心に燃料供給を再開、SS店頭では緊急車両と一般のお客様が列をなし、お客様にはご迷惑をおかけする毎日でしたが、皆さまのご協力により乗り切ることが出来ました。

また油槽所の早期再開を実現した港湾整備や、ローリー等の通行許可に関する関係行政機関、自衛隊、警察、消防、電力会社、運送会社さんなどの迅速な協力を得ながら、被災地のエネルギー供給に向け、官民が総力を結集して対応を図りました。


2.災害対応力強化に備えて

石油製品は、生活を支えるために欠かせないものであり、平時だけでなく緊急時においても最大限の安定供給に努めることが大切と考えています。当社は、今後予想される災害に備えた対応力強化に向けて、現在、取り組みを推進しています。

(1)供給連携計画の義務づけ

東日本大震災のように被災地が広域に及び、石油会社自身も甚大な被害を受けた場合、各社ごとの対応では円滑で迅速な供給の達成は困難なため、緊急時は石油業界が一丸となり、官民連携のもと、必要な石油供給を図る事を目的として関連法令の改正と、各社連携計画の策定が2012年11月1日に決定されました。この改正により、災害時の石油・LPガスの供給に関する体制が強化されます。
石油製品の供給を石油会社各社間で一致協力して行うために、共同作業体制の構築、設備の共同利用、輸送の相互協力、出荷基地や輸送手段等の被害状況、各社の供給の可能性等の情報共有、訓練の定期実施等を実施しています。

(2)当社における対策

一方、当社内での対策として、製油所・工場の耐震補強策、緊急用・自家用発電機の設置、停電時に給油可能なサービスステーションの設置、衛星電話・災害時優先電話等通信能力の強化、防災訓練の継続実施、等の対策への取り組みを行っています。

  • 震災時に活躍した緊急用発電機
    震災時に活躍した緊急用発電機

  • 油槽所に設置された自家用発電機
    油槽所に設置された自家用発電機

3.現地との活動

(1)「題名のない音楽会」の収録を、東北エリアで開催

「音楽を通じた震災からの復興支援」をテーマに、11年度東京、12年度宮城県仙台市、13年度福島県郡山市、14年度岩手県盛岡市と東北復興への願いを音楽に込めて、お届けしました。

  • 14年度の盛岡収録では、豪華ゲストによる競演、地元合唱団の演奏に会場は大盛り上がりでした。
    14年度の盛岡収録では、豪華ゲストによる競演、地元合唱団の演奏に会場は大盛り上がりでした。
(2)日本きらり東北特集

作り手がこだわりを持って作り上げられた、きらりと光るものを取り扱う通販サイト「日本きらり」。
東北のこだわりの商品を紹介する「東北応援 東北の輝き」特集を通じて東北を応援しています。

  • 東北応援 東北の輝き Vol.7 新たなつながりを生んだ布ぞうり 福島県/楢葉町
    東北応援 東北の輝き Vol.7 新たなつながりを生んだ布ぞうり 福島県/楢葉町
(3)イーハトーブ

岩手の大自然と一体となって、「地元とともに」

岩手県北部の安比高原から三陸海岸までの11市町村を舞台に開催されている大会の冠協賛スポンサーとして、1988年より応援しています。

三陸沿岸部を襲った東日本大震災があっても、変わらない日常を送りたいという想いに応え、「地元とともに」「大自然とともに」を実践する機会として、参加者はもちろん大会に関わるすべての人たちが満足できるよう、サポートしています。

  • 出光イーハトーブトライアル
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